どの老人ホーム・介護施設が良いのか?種類や費用、気になる点まとめ
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老人ホームや介護施設と一口に言っても、その種類によって目的や入居条件はさまざまです。初めての老人ホームや介護施設探しでは、わからないことばかりだと思います。どの施設が最適か決められない人も多いでしょう。
この記事では、老人ホームや介護施設に関する以下の項目を中心に解説します。
- 老人ホームや介護施設の種類
- 老人ホームや介護施設を選ぶ際のポイント
- 老人ホームや介護施設を選ぶ手順
- 老人ホームや介護施設でよく起こるトラブル
介護施設とは?老人ホームと何がちがうのか?
介護施設は、その名の通り介護を受けることができる施設全般を指します。一方、老人ホームは、「老人ホーム」という名前がついている施設に限らず、特別養護老人ホームや養護老人ホーム、有料老人ホームなど、高齢者が生活できる施設や住宅全般を指します。そのため、老人ホームの中でも介護が必要な場合に利用される施設が介護施設とされています。老人ホーム・介護施設には、国や自治体が運営する公的施設と、民間企業が運営する民間施設の2つの種類があります。
公的施設と民間施設の具体的な種類は以下の通りです。
民間施設
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- グループホーム
- シニア向け分譲マンション
公的施設
- 特別養護老人ホーム
- 養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 介護医療院
- 自立型・介護型ケアハウス
上記の通り、運営主体によっても介護施設の種類は様々です。
各老人ホーム・介護施設の種類やちがいいは?サービス内容を紹介!
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例えば、認知症の方の老人ホームや介護施設を選ぶ場合に重要なのは、本人や家族の意思に合った施設を選ぶことです。
したがって、老人ホームや介護施設を探す際には、まず入居条件や提供されるサービスなどを把握することが不可欠です。以下では、それぞれの介護施設について詳しく紹介していきます。
【認知症の方も受け入れ可能な施設あり】自立した生活を送りたい
自立した生活を送りたい方向けの老人ホーム・介護施設は以下のようになっています。住宅型有料老人ホーム
- 民間施設
- 認知症の受け入れ:軽度のみ
- 入居条件:60歳以上の方(施設によっては65歳以上もあり)
こうした施設では、食事や掃除などの生活支援や、見守りや安否確認などのサービスが提供されます。
ただし、介護サービスは提供されないため、訪問介護などの外部サービスを利用する必要があります。
住宅型有料老人ホームでは、自立した方だけでなく、要介護者の受け入れも行われています。ただし、入居条件の要介護度は施設によって異なるため、介護度が増すと退去を求められる場合があります。
また、看護師の配置も施設によって異なるため、医療処置の必要度が高まると退去の可能性があります。
住宅型有料老人ホームは、設備のバリエーションが豊富なことが特徴です。
共同設備としてトイレや浴室、共同生活室が備わっているほか、理容室や売店などもあります。 さらに、一部の施設では入居者の家族が宿泊できるゲストルームも提供されており、家族が気軽に訪れることができます。
入居条件は基本的には60歳または65歳以上の方が対象ですが、施設によって異なることに注意が必要です。 自立した方のみが入居できる施設や、要支援・要介護の方のみが入居できる施設など、様々なタイプの施設が存在します。
健康型有料老人ホーム
- 民間施設
- 認知症の受け入れ:不可
- 入居条件:自立した60歳以上の方
〈自立型〉ケアハウス
- 公的施設
- 認知症の方の受け入れ:軽度のみ
- 入居条件:身寄りがなく家族から援助を受けられず、生活に不安がある60歳以上の方
これらの施設は自治体からの支援を受けて運営されており、低料金で入居することができます。
認知症の方の受け入れは軽度のみ可能で、家族の援助を受けられずに生活に不安を抱える60歳以上の方が対象となります。
自立型のケアハウスでは、洗濯や掃除などの生活支援サービスや食事の提供を受けることができます。
ただし、食事や入浴、排泄などの介護サービスは提供されませんので、利用する場合は外部事業所との契約が必要となります。 また、軽度の状態であれば入居を続けることができますが、常に介護が必要な状態になった場合は退去を求められることもあります。
サービス付き高齢者向け住宅
- 民間施設
- 認知症の受け入れ:軽度のみ可能
- 入居条件:60歳以上の方、もしくは要介護認定を受けた60歳未満の方
施設には、医療や介護の資格を持ったスタッフが常駐しており、安否確認や日常生活の相談に応じてサポートを提供しています。
一般型の施設では、食事や洗濯などの生活支援やリハビリテーション、入浴や排泄などの身体介護については、必要に応じて各入居者が外部事業所と契約して利用します。 一方、介護型の施設では、スタッフによる生活支援や介護サポートを受けることができます。
また、共有設備としてリビングやレストランなどが設けられており、入居者同士の交流がしやすいのも特徴です。
シニア向け分譲マンション
- 民間施設
- 認知症の受け入れ:基本的に不可
- 入居条件:自立した高齢者の方、支払い可能かの審査あり
施設では、食事や洗濯などの生活支援サービスに加えて、介護や医療サービスを受けることもできます。 また、所有権を持つため、購入後は売却や賃貸、室内のリフォームなどを自由に行うことができます。
ただし、介護が必要な場合は外部サービスを利用する必要があるため、要介護度が高くなると退去しなければならない場合もあります。
シニア向け分譲マンションの特徴は、充実した設備です。 スポーツジムやプール、シアタールームなどの娯楽施設に加え、ゲストルームや図書室なども備えられている施設があります。
レクリエーションや娯楽を楽しむための設備も充実しているため、充実した時間を過ごすことができます。
「要介護」である
介護を必要としている方向けの施設は以下の通りです。養護老人ホーム
- 公的施設
- 認知症の受け入れ:不可
- 入居条件:経済面などで生活に困窮している方
介護の必要性とは直接関係なく、経済的または身体的な理由により生活が困難であり、かつ自力での生活ができない方を支援するための施設です。
この施設は、介護施設ではなく、社会復帰を目指す施設です。
具体的な入居対象者は以下の通りです。
- 無年金、または収入がなく生活に困窮している
- 身体的な障害がある
- 生活保護を受けている
- 賃貸物件の退去を命じられた
また、入居の可否については市区町村による調査が必要であり、長期入居は制限される場合もあります。
養護老人ホームでは、食事の提供や体調管理、掃除や洗濯などの生活支援が提供されます。
また、一部の施設では独自のレクリエーション活動も取り入れられています。
特別養護老人ホーム
- 公的施設
- 認知症の受け入れ:可能
- 入居条件:要介護3以上の65歳以上の方
この施設では、重度の要介護を必要とする方も受け入れ可能で、常駐する介護スタッフがいるため、要介護度が高い方に適しています。
介護スタッフは24時間常駐しており、必要な時に介護サービスを受けることができます。食事や入浴、排泄などの介護や機能訓練、身の回りの世話が中心となります。
また、手芸や工芸などの手先を使ったレクリエーションや、身体を動かすゲームなども行われます。
特別養護老人ホームの居室には、ユニット型と従来型の2つのタイプがあります。
ユニット型は個室が提供されますが、従来型では基本的に4人部屋が一般的です。
ただし、集団生活が苦手な方やプライバシーを重視する方にとって、相部屋は抵抗感を抱くかもしれません。
また、要介護度の高い方が優先的に入居するため、入居待ちの人が多く、数年待つことも少なくありません。
介護老人保健施設
- 公的施設
- 認知症の受け入れ:可能
- 入居条件:要介護1以上の65歳以上の方
長期入院を経験した方々が、リハビリテーションを通じて在宅復帰をサポートされます。通常は短期入居で最大3ヶ月間となります。
介護老人保健施設の特徴は、充実した機能訓練室によるリハビリテーションです。在宅復帰を目指しているため、必要な訓練に必要な器具や施設が整っています。
また、リハビリテーションは国家資格を持つ専門スタッフの指導のもとで行われるため、高品質なリハビリテーションを受けることができます。週に最低でも2回のリハビリテーションが行われ、希望者は週3回以上の頻度で受けることも可能です。
医師の常駐も義務付けられているため、必要に応じて医療ケアを受けることもできます。
さらに、食事や入浴などの介護や、掃除や洗濯などの生活支援サービスも提供されます。食事については栄養士の監修の下で提供されます。
介護医療院
- 公的施設
- 認知症の受け入れ:可能
- 入居条件:特定疾患などにより要介護認定を受けている40歳以上の方、もしくは65歳以上の方
この施設では、点滴や注射などの医療ケアと食事、入浴などの介護サービスを受けることができます。医師や看護師が常駐しているため、通常の施設では提供しきれない医療ケアを受けることができます。
また、長期滞在も可能であり、終末期のケアや看取りにも対応しています。これにより、生活の充実度を向上させるターミナルケアが提供されます。さらに、身体機能の低下を予防するためのリハビリテーションやレクリエーション活動も行われます。
要介護度1以上の方であれば入居が可能ですが、基本的には介護度の高い方が優先されるという特徴があります。
〈介護型〉ケアハウス
- 公的施設
- 認知症の受け入れ:軽度のみ可能
- 入居条件:要介護1以上の65歳以上の方
この施設では、軽度から重度の要介護の方を受け入れています。入浴や食事などの介護サービスだけでなく、機能訓練や医療ケアなども提供されます。
“介護型”という名前からも分かるように、入居後に介護度が重くなった場合でも退去を命じられることはありません。ただし、入居時点で介護度や認知症の症状が重度な場合は入居ができない施設もあるため、注意が必要です。
介護付有料老人ホーム
- 民間施設
- 認知症の受け入れ:可能
- 入居条件:要介護1~5のみ、要介護認定なしなど施設によって様々
この施設は、自立した方に加えて、介護度の高い方にもおすすめです。
介護専用型は、自立している方の入居はできず、主に介護が必要な方が対象となっています。 一方、混合型は、介護認定を受けていない方でも入居することができます。
夫婦で入居する場合、どちらか一方が自立している場合は、介護専用型の入居はできませんが、混合型なら可能です。
入居者の身体状況に応じて、食事や入浴などの介護サービスを受けることができます。また、買い物や行政手続きなどのサービスも提供されます。
日中は看護師が常駐しており、健康管理や服薬管理なども行われます。定期的な健康診断も受けられるため、医師の診断を受ける機会もあります。
さらに、生活相談員や栄養士、機能訓練指導員などのスタッフが配置されています。 施設には、居室に加えてリビングや食堂などの共有スペースも設けられています。
グループホーム
- 民間施設
- 認知症の受け入れ:可能
- 入居条件:「65歳以上 」「認知症と診断されている」「要介護1〜2又は要支援2の認定を受けている」「グループホームと同じ市町村に住んでいる」
この施設は、要支援2以上の認知症の方々を対象としています。 最大9人のグループ(ユニット)が形成され、それぞれが役割を持ちながら集団生活を行います。
認知症の方々は環境の変化に敏感な場合が多いですが、常に同じメンバーと一緒に生活できる環境は認知症ケアに適しています。 グループホームの特徴は、食事の準備や掃除などの役割分担が行われていることです。
施設では、可能な限り自立した生活を送ることを目指し、個々に合わせた生活支援や介護サービスが提供されます。
食事や入浴などのサポート、リハビリ、交流を目的としたボランティアや地域活動への参加などが取り入れられています。 また、手芸などの手先を使った作業や園芸療法など、認知症に効果的とされる活動も行われます。
ただし、看護師の配置は義務付けられていないため、原則として医療行為は行われていません。 そのため、医療行為が必要になる場合には退去する必要がある場合もあります。
人員配置基準から見る違い
人員配置基準は、介護施設において適切かつ安全な介護と医療を提供するために必要な人材の配置制度を指します。 各介護施設では、定められた基準に基づき、特定の専門資格を持った人員を配置することが求められています。 以下では、介護施設ごとに人員配置基準がどのように定められているかを順に説明します。介護療養型医療施設
介護療養型医療施設は、要介護度の比較的高い人々を対象とした施設であり、医療面での充実が特徴とされています。人員配置基準では、介護療養型医療施設では入居者6人に対して最低1人以上の配置が求められます。また、理学療法士や作業療法士などのリハビリテーションスタッフの配置は、施設の状況に応じて適切な人数が確保されます。ただし、介護療養型医療施設は2023年に廃止され、その後は介護医療院が引き継ぐことになります。介護医療院の人員配置基準では、看護職員は入居者6人に対して最低1人以上の配置が求められ、介護職員は5人に対して最低1人以上の配置が必要となります。
グループホーム
グループホームの人員配置基準は、管理者・サービス管理者・世話人に対し、それぞれの基準が下記のように決められています。- 管理者 1人以上で常勤であること、管理業務に支障がなければ兼務も可能
- サービス管理者 利用者が30人以下で1人以上、31人以上ならもう1人、そして30人を超えるごとに更に1人が必要
- 世話人 利用者の数を10で割った数以上の人数(利用者が8人なら8÷10=0.7人、15人なら15÷10=1.5人)
特定施設入居者生活介護
特定施設には、有料老人ホーム・養護老人ホーム・ケアハウスが該当します。特定施設入居者生活介護の人員配置基準は、下記の通りです。
- 専従の管理者が1人
- 看護・介護職員 要支援者10人に対して1人以上・要介護者3人に対して1人以上
(看護職員は利用者が30人までは1人以上、50人を超えるごとに1人追加が必要)
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームの人員配置基準は、- 管理者 1人(常勤)
- 看護師及び介護職員 利用者3人に対し1人以上
このようにそれぞれの施設により、入居者の数や必要な介護内容により、決められた人員が異なっています。
老人ホーム・介護施設の費用・相場は?
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これまで老人ホームや介護施設の種類について詳しくご紹介しましたが、実際にはどれくらいの費用がかかるのか、保険や補助制度の適用が可能なのか気になるでしょう。
以下では、老人ホームや介護施設の入居に関連する費用について詳しく説明します。
老人ホーム・介護施設入居に必要な費用の平均や相場
ここからは、上記12施設の入居金の相場と、月額費用の相場を公的施設と民間施設に分けてご紹介します。公的介護施設の費用相場
公的施設にかかってくる費用は以下のようになっています。施設によって費用は異なりますので、気になる方は直接担当の方に聞いてみてください。
【施設名】 | 【入居金相場】 | 【月額相場】 |
自立型ケアハウス | 0~30万円 | 6万~20万円 |
特別養護老人ホーム | 0円 | 7万~15万円 |
養護老人ホーム | 0円 | 0~14万円 |
介護老人保健施設 | 0円 | 10万~15万円 |
介護医療院 | 0円 | 5万~25万円 |
介護型ケアハウス | 0~数百万円 | 6万~25万円 |
民間介護施設の費用相場
民間施設にかかってくる費用は以下になっています。公的施設と同様に、気になる施設がある方は直接聞いてみてください。
【施設名】 | 【入居金相場】 | 【月額相場】 |
住宅型有料老人ホーム | 0~数千万円 | 10万~30万円 |
健康型有料老人ホーム | 0~数千万円 | 10万~40万円 |
サービス付き高齢者向け住宅 | 10万~数百万円 | 10万~25万円 |
シニア向け分譲マンション | 数千万〜数億円 | 10万~30万円 |
介護付き有料老人ホーム | 0~数億円 | 15万~50万円 |
グループホーム | 0~数百万円 | 10万~30万円 |
老人ホーム・介護施設の費用は年金収入で足りる?
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老人ホームや介護施設の種類によっては、年金だけで入居可能な施設も存在します。その中でも代表的なのは特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの公的施設です。
公的な介護施設は、民間の施設に比べて月額料金が低く設定されています。さらに、入居一時金の支払いが不要なため、収入の少ない方でも利用しやすい施設です。
ただし、公的施設は費用が安いため非常に人気があります。そのため、申し込みから実際の入居まで数年待つ場合も珍しくありません。
また、公的施設には入居条件が厳しい点にも留意する必要があります。本人が希望していても、条件に合致しなければ入居することはできません。
公的施設に入居できたとしても、節制した生活が求められることもあります。年金額が少ない方は、入居費や食費などの必要最低限の支払いにすべてを充てることが多くなります。入居費を支払った後で年金が底をつく場合、その他の費用に関しても節約が必要です。例えば、タオルや歯ブラシ、紙おむつなどの日常消耗品費用などが該当します。
また、理容費や娯楽費についても節約が求められる場合があります。
老人ホーム・介護施設を選ぶ際のポイントは?
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老人ホームや介護施設を選ぶ際には、分からないことが多くて困ってしまう方もいらっしゃるでしょう。そのような状況では、本人や家族の希望に合った施設を選ぶことさえ難しくなってしまいます。
そこで、介護施設を選ぶ際にぜひ参考にしていただきたい3つのポイントがあります。以下のポイントを参考にしながら、本人や家族の希望と照らし合わせて考えてみてください。
立地
本人が安心し、同時に家族が通いやすい施設を選ぶことをおすすめします。人々の現在の状況は、一人ひとり異なります。一緒に住んでいる家族と離れている場合や、別々に生活している場合などさまざまです。特に家族と離れて生活している場合は、本人が住む地域または家族が住む地域の施設を選ぶことで迷うこともあるかもしれません。
施設に入居すると、環境の変化により、入居者本人は寂しさや孤独感を感じやすくなる可能性があります。同様に、家族としても「本人が充実した生活を送っているか」「元気に過ごしているか」など、心配になることでしょう。
同居している場合は、自宅の近くにある施設を選ぶことが良いでしょう。遠方に住んでいる場合は、家族に近い施設を選ぶことが重要です。
サービス内容
介護サービスや医療ケアなど、施設ごとに提供されるサービス内容は異なる場合があります。 また、居室の種類や入浴やリハビリの回数なども、施設を選ぶ上で重要な要素となります。さらに、本人の状態や将来の生活スタイルなどに応じて、重視するポイントは異なる場合があります。 介護施設は長期間滞在する場所であるため、本人が安心して過ごせる施設を選ぶことが重要です。
家族は各施設のサービス内容を把握した上で、本人の意向を優先して選ぶことをおすすめします。
医療体制
入居後に健康上の問題が生じる可能性を考慮し、施設がどのような医療処置を提供するかを確認することは重要です。 施設によっては医師や看護師の配置が義務づけられていないため、医療体制は極めて重要な要素です。もし施設の近くに協力医療機関がある場合、本人や家族は安心して生活を送ることができるでしょう。
老人ホーム・介護施設を利用するメリット・デメリットは?
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老人ホーム・介護施設にはたくさんのメリットがありますが、デメリットもあります。
老人ホーム・介護施設を選ぶ際はメリットだけではなく、デメリットも併せて把握しておくことが重要です。
そこで、ここからは老人ホーム・介護施設のメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
老人ホーム・介護施設のメリットは以下の通りです。介護の負担が減る
老人ホームや介護施設への入居により、家族の介護負担が軽減され、介護者自身も自分の時間を持つことができます。障害や病気の進行に伴い、家族介護には限界がある場合があります。家族の介護は重要ですが、日々の介護は悩みやストレスを抱え、家族の健康に影響を与えることもあります。
また、他人に悩みを相談しにくいことから、介護者は一人で悩みを抱え込み、介護うつを発症するリスクがあります。
介護に追われると自分自身の時間や健康を犠牲にしがちですが、入居によりそのような状況を改善することができるというメリットがあります。
生活=リハビリになる
老人ホームや介護施設に入居後は、介護の専門家による支援のもとで食事や入浴、家事などの日常生活を行います。 これにより、日常生活の動作全般がリハビリテーションにつながり、身体機能や認知機能の維持や向上が期待できます。多くの施設は自立した生活を促すことを目的としているため、生活自体がリハビリテーションの一環となるというメリットがあります。
デメリット
老人ホーム・介護施設のデメリットは以下の通りです。集団生活が苦手な人には苦になる
老人ホームや介護施設では、個室タイプの部屋を提供している施設が多いですが、さまざまな方が生活しています。そのため、集団生活が苦手な方にとってはストレスとなる可能性があります。個々の人は性格が異なるため、人との関わりが苦手な方もいれば、得意な方もいます。
長期間滞在する場所であるため、人間関係のストレスには十分な注意が必要です。
即入居はまずできない
老人ホームや介護施設では、定員が限られているため、希望のタイミングでの入居ができない場合があります。特に即入居を希望する場合は、事前に確認する必要があります。即入居でなくても、施設の定員数や現在の入居者数を把握しておくことが重要です。
退去させられるケースも
一度入居したらずっと住み続けられるわけではなく、退去させられてしまうリスクもあります。しかし、「事前にどのような場合に退去となるのか」「本人に合いそうな施設なのか?」など、確認しておけば施設の向き不向きを判断することができますし、退去のリスクを軽減することが可能です。
老人ホーム・介護施設選びを始めるタイミング
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どの施設に入居するかを悩む以前に、いつから老人ホーム・介護施設選びを始めれば良いのか分からない方もいるでしょう。
老人ホーム・介護施設選びのタイミングは、本人や家族の意志に合った施設をスムーズに決めるためにも大変重要です。
ここからは、老人ホーム・介護施設選びを始めるタイミングをご紹介します。
本人のタイミング
「いま元気だから大丈夫」と思うのではなく、元気なうちになるべく早めに選ぶことが重要です。高齢者の方は予期せぬけがや事故などにより、老化が進み、症状が進行する可能性があります。老人ホームや介護施設を選ぶ際には、体力や理解力、判断力が必要ですので、見学や説明会に参加することが重要です。
本人のためにも、早いうちから老人ホームや介護施設の選択を始めましょう。
家族のタイミング
先述の通り、自宅での介護負担が大きくなれば家族も体調を崩してしまう可能性があります。家族が体調を崩してしまうと、本人を支えることができなくなりますので、限界に達する前に老人ホームや介護施設の選択を始めることが重要です。
老人ホーム・介護施設の入居を拒否する親の説得方法は?
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親に老人ホーム・介護施設への入居を勧めても、頑なに拒否されることがあり、多くの方が困っているかもしれません。 本人にとっては、老人ホーム・介護施設への勧めは、まるで家を追い出されるような気持ちになるのも理解できます。 しかし、介護をする側としても、様々な葛藤を抱えながら結論を出しているのです。 親が納得し、老人ホーム・介護施設への入居を受け入れてもらうためには、どのように説得すればよいのでしょうか。
Point1:家族の対応
親が現在の生活から離れたくないし、家族に見捨てられるような気持ちを抱いている場合、どんな提案をしてもなかなか受け入れてもらえないことがあります。 特に認知症が進行している場合、きちんとした話し合いが難しいかもしれません。まずは、家族が冷静になり、親の話に耳を傾けることが重要です。そして、親の気持ちに共感を示しましょう。 忙しい日々に追われているかもしれませんが、親の気持ちにできるだけ寄り添う努力をしてください。 また、あなたや家族が親のことをいかに大切に思っているか、どうすれば親が最も幸せに暮らせるかを伝えることも重要です。
このような状況では、辛抱強さが求められますが、介護をしている家族と親が安全かつ安心して暮らせるために、もう少し頑張ってください。
Point2:知ってもらうこと
本人にとって最も心配なのは、将来の生活がどうなるかです。 将来住む施設の状況や、その施設での生活の詳細、家族との交流の可否など、本人が気になることについて話し合いましょう。一緒に施設を見学したり、入居者の話を聞いたりすることも良いでしょう。 施設を回ったり、体験入居をしてみて、どの施設が好ましかったのか、どの点が気に入らなかったのかなど、本人の意見を聞いてあげましょう。
もちろん、家族がイライラしたり焦ったりすることは避けましょう。 本人に施設の生活について詳しく説明することが重要ですが、しつこく押し付けることは避けて、楽しく安心な生活ができることを理解してもらうよう努めましょう。 本人の気持ちを最優先に考え、施設を選び、入居後も家族との絆が保たれることを伝えれば、本人の態度に変化が見られるかもしれません。
これまで介護に頑張ってきたのですから、少しだけ我慢して、本人が快適に施設に入居できる環境を整えてあげましょう。本人の幸せが最優先です。
老人ホーム・介護施設に入居するまでの流れ
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納得のいく老人ホーム・介護施設に入居するには、本人と家族で話し合いながら慎重に進めていくことが大切です。
ここからは、老人ホーム・介護施設に入居するまでの流れをご説明します。
条件設定
施設選びの重要なポイントの一つは、しっかりと話し合って条件を絞り、希望を具体化することです。老人ホームや介護施設は多種多様なものが存在します。 そのため、老人ホームや介護施設を選ぶ際には、先ほどご紹介した3つの基準を考慮しながら、本人と家族で話し合うことが重要です。
情報収集
インターネットや雑誌には、老人ホームや介護施設に関する情報が豊富に掲載されています。 しかし、それだけでは分からない情報も多いため、気になる施設については資料請求することをおすすめします。施設の資料を入手することで、より正確な情報を得ることができます。 それによって、本人や家族の意思に合った施設を選ぶための助けになるでしょう。
下見をする
施設の実際の雰囲気や入居者の実態を把握するためには、ホームページや資料だけではなく、実際に施設を訪れて下見することが重要です。また、施設のスタッフと直接話すことで、悩みや不安、疑問に思っていることなどを相談することができます。
一つの施設だけでなく、可能な限り気になる施設を直接訪れて下見することが大切です。
料金やサービス内容など、入居後に起こりうるトラブルを避けるためにも、これまでの流れで全ての疑問を解消しておくことが重要です。
疑問を抱えたまま入居すると、将来の生活に問題が生じる可能性があるため、全ての疑問を解決するよう心掛けましょう。
【施設数ランキング】有料老人ホーム・介護施設の運営会社
施設数が多い運営会社様をご紹介!
有料老人ホームを、運営会社別で施設数が多い順に発表します。第1位 SOMPOケア株式会社(275施設)
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【主なシリーズ】
・ SOMPOケア ラヴィーレ
・そんぽの家 ・そんぽの家S
・ネクサスコート ・グレイプス
第2位 ベネッセスタイルケア株式会社(267施設)
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【主なシリーズ】
・グラニー ・グランダ
・くらら ・まどか
・アリア ・ここち
第3位 株式会社日本アメニティライフ協会(161施設)
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【主なシリーズ】
・福寿 ・花珠の家
・花物語
第4位 ALSOK介護株式会社(134施設)
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【主なシリーズ】
・みんなの家
・アミカの郷
第5位 メディカル・ケア・サービス株式会社(133施設)
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【主なシリーズ】
・アンサンブル
・ファミニュー
第6位 株式会社 学研ココファン (127施設)
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【主なシリーズ】
・ココファン
・ココファンレジデンス
第7位 株式会社 木下の介護 (127施設)
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【主なシリーズ】
・リアンレーヴ
・ライフコミューン
第8位 株式会社ベストライフ (123施設)
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【主なシリーズ】
・べストライフ
第9位 HITOWAケアサービス株式会社 (103施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/download-4-300x158.png)
【主なシリーズ】
・イリーゼ
第10位 ニチイケアパレス株式会社 (85施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/images-1-300x110.jpg)
【主なシリーズ】
・ニチイホーム
第11位 株式会社 創生事業団 (81施設)
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【主なシリーズ】
・グッドタイムホーム
第12位 株式会社ミモザ (63施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/download-8-300x123.png)
【主なシリーズ】
・ミモザ
第13位 株式会社ヴァティー (59施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/download-6.jpg)
【主なシリーズ】
・ふるさとホーム
第14位 株式会社ケア21 (46施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/download-9-300x103.png)
【主なシリーズ】
・プレザンメゾン
第15位 株式会社ソラスト (43施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/download-10-300x106.png)
【主なシリーズ】
・ソラスト
第16位 株式会社やまねメディカル (42施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/download-11-300x85.png)
【主なシリーズ】
・なごやかレジデンス
第17位 株式会社チャーム・ケア・コーポレーション (40施設)
![](http://life-journey-zen.com/wp-content/uploads/download-12-300x66.png)
【主なシリーズ】
・チャームプレミア
第18位 株式会社ユニマットリタイアメント・コミュニティ (33施設)
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【主なシリーズ】
・ケアコミュニティそよ風
第19位 株式会社長谷工シニアウェルデザイン (31施設)
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【主なシリーズ】
・ブランシエール
第20位 株式会社ニチイ学館 (30施設)
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【主なシリーズ】
・ニチイケアセンター
まとめ
今回は、老人ホーム・介護施設についてご紹介しました。要点を以下にまとめます。
- 老人ホームや介護施設は民間施設と公的施設に分けられ、12種類以上の施設が存在します。
- 施設の運営主体や入居条件、目的などが異なるため、本人と家族の意思に合った施設を選ぶことが重要です。
- 施設選びでは、立地やサービス内容など、介護施設を選ぶ基準を考慮して条件を絞り、入居までの流れに沿って進めることが推奨されます。
- 老人ホームや介護施設では、人間関係やサービス内容の認識不足によるトラブルが起きやすいことに注意が必要です。